シャープ製品のブランドに危機

シャープのプラズマクラスターは、消費者庁から宣伝に見合った性能がないと指摘されました。プラズマクラスターはシャープの最大の利益を計上していた部門であり、掃除機以外にも波及すれば、ブランドに悪影響があるのではないでしょうか。


プラズマクラスターが消費者庁から指摘

経営再建中のシャープですが、シャープ最大の利益部門は白物家電部門です。この白物家電部門を牽引する技術が、シャープはプラズマクラスターを用いた製品である。

そのため、シャープのプラズマクラスターが効果なしと消費者庁に指摘されたことは、大きな痛手になるのではないでしょうか。

プラズマクラスター搭載商品一覧

  • エアコン
  • 冷蔵庫
  • スリムイオンファン
  • 扇風機
  • 空気清浄機
  • イオン発生機
  • 洗濯機
  • 掃除機
  • 乾燥機
  • ドライヤー
  • 加湿器
  • セラミックファンヒーター
  • 除湿機
  • ロボット家電
シャープのホームページで紹介されている、プラズマクラスターを用いた商品の一覧を見てみます。消費者庁に指摘された、掃除機以外でも、多様な分野の白物家電に、組み込まれている事が分かると思います。

これを見るだけでも、シャープが力を入れている事が分かりますが、どの程度、注力しているのか、2012年11月29日、毎日新聞の記事を見てみましょう。

最大の利益を生み出す部門に打撃

プラズマクラスターはエアコンや冷蔵庫など16品目に搭載されているシャープの独自技術。(毎日新聞)
シャープが多様な商品に、搭載しており、独自技術である事が分かります。家電市場は、強力な上場企業が多数ありますが、差別化をはかることができる重要な技術である事が分かります。

シャープの部門別利益で最大の利益を予想

13年3月期の営業損益が1550億円の赤字見通しの中、白物家電を含む「健康・環境機器」は330億円の黒字と全6部門の中で最大の利益を生み出す貴重な収益源。(毎日新聞) 
白物家電部門は、シャープ最大の利益を生み出す部門であることから、経営再建を考えるうえで、重要な部門であることが分かります。そのため、ブランドイメージ低下の影響を受ける可能性が高いのではないでしょうか。

プラズマクラスターとIGZOが業績回復の柱

最新液晶パネル「IGZO(イグゾー)」とともに業績回復の柱に据えているだけに、同社は「プラズマクラスターの効果自体は実証されている。(毎日新聞)
さて、シャープですが、プラズマクラスターとIGZOを業績回復の柱としています。しかし、シャープの取引先はIGZO失速について言及、プラズマクラスターもイメージ悪化が予想されます。シャープ製品のブランドに危機があるとも言えますが、どのようにして乗り越えていくのか注目したいと思います。

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