シャープ営業利益200億円銀行融資も可能か

シャープの営業利益が200億円前後になり、黒字がほぼ確実になったようです。シャープは、銀行融資の条件を満たす事になり、社債償還資金も確保できそうだと報道されています。

シャープ営業利益の黒字が200億円前後

シャープの１２年１０～１２月期の連結営業損益が、当初計画の赤字から黒字転換したことが１０日、分かった。黒字は１１年７～９月期以来、５四半期ぶりで、黒字幅は２００億円前後。(毎日新聞)

シャープの奥田社長が、シャープ営業利益は計画達成していることを、2012年第3四半期業績について言及していましたが、その数字について報道されています。

シャープは営業赤字の予想でしたが、200億円前後の営業黒字を達成したようです。

銀行融資の条件を満たす

シャープは主力取引銀行からの融資の条件として、１２年度下期（１２年１０月～１３年３月）の営業黒字化を求められている。シャープの１３年１～３月期の業績はさらに好転することが確実で、下期営業黒字の実現が濃厚となった。融資の条件を満たす見通しになり、経営再建に向けた課題の一つをクリアした形だ。(毎日新聞)

シャープ倒産可能性は、銀行との約束を守れるのかどうかにかかっていましたが、どうやら12年度下期の営業黒字は実現の見込みがたったようです。シャープが銀行融資を確保できるのであるならば、現金枯渇による資金繰り倒産の可能性はなくなります。

格付けが投機的水準に格下げ

１２年１０～１２月期までは赤字で、１３年１～３月期で挽回して黒字転換する計画だったが、再建の道筋が見えないことなどから、米大手格付け会社から投機的等級に格下げされるなど計画達成が不安視されていた。(毎日新聞)

シャープは相次いで、大手格付け会社から格下げされていました。

シャープの格付けを大手格付け会社2社が、投機的水準に格下げしましたが今後、回復するのかどうか、注目でしょう。

円安による利益拡大、銀行融資で社債償還資金も確保か

さらに、円安進行による輸出拡大も利益を押し上げた形だ。(毎日新聞)

今年９月に償還期限を迎える社債約２０００億円についても、主力行などから融資などを受けられる可能性が高まった。(毎日新聞)

為替の円安により、大手電機メーカーが恩恵を受ける可能性があります。

為替の円安の影響について、あくまで目安ですがシャープも円高是正の恩恵を受けています。

シャープ円安による業績の上ぶれ

シャープの2012年度下期の想定為替レートは、下記の通り言われています。

想定為替レートはドル円が79円 1円のドル安で営業利益が７億円増益
想定為替レートはユーロ円が100円 1円のドル安で営業利益が5億円増益

為替レートをドル円88円、ユーロ円を115円であると仮定すると、下記のようになります。

為替レートのドル円の変動は63億円の営業利益の増益=(88-79)×7億円
為替レートのユーロ円の変動は75億円の営業利益の増益=(115-100)×5億円

シャープは、為替レートの円安で100億円以上の営業利益上ぶれの恩恵を受けた可能性があります。シャープ営業利益200億円が報道されていますが、銀行融資が実行されるのかどうかに、注目ですね。